若い頃は気にしたことのない髪の立ち上がり。
けれど年齢を重ねていくうちに、思ったようにスタイリングが決まらない、トップにボリュームを出したいのに髪がいうことを聞いてくれない、根元がうまく立ち上がらない。
そんな悩みが出てきた人も多いのではないでしょうか。
髪も身体や皮膚と同じで、疲れたりストレスを受けると痩せ細りますし元気もなくなります。年をとると髪も年をとります。血行が悪くなると不健康な髪になります。
髪は生活習慣や身体の変化に同調して強くもなり弱くもなるのです。
今回は、髪の根元が立ち上がらない原因や対処法、髪を元気にする方法などを紹介します。
なぜ根元は立ち上がらない?
髪の根元が立ち上がらないのにはいくつか理由が考えられます。
もともとの髪質で諦めている人、年をとるにつれ髪がぺたんこになってきた人、気がついたら髪に元気がなくなっていた人など様々ですが、普段の生活や髪の扱い方を見直して心当たりのある場合は改善してみましょう。
もう何年も分け目を変えていない
初めて髪を分けた時、髪の分け目は立ち上がっているはずです。
それが馴染んで落ち着いてくると、何もしなくても髪は分けたところできれいに分かれるようになります。
何年も同じ分け目を続けていると、少なからず毛根に負担をかけていることになります。
毎日少しずつ分け目をずらしていったり、分け目を反対にするなどして、髪が自然と立ち上がるようにしてみましょう。
ドライヤーをあてる時も、トップから毛先にかけて風をあてるのではなく、頭を下げて後頭部から乾かすようにしてみましょう。
トップを乾かすのは最後に、髪を立ち上げながら左右から風をあてると、根元から立ち上がった状態でふんわりとした髪が作れます。
もともと、ボリュームの出にくい髪質である
生まれつきの髪質というものがあります。
小さい頃から髪がやわらかい、いわゆる猫毛である、細い、ぺたんとしている(コシがない)など。
こういった髪質は生まれつきのため、一生変わることがないと諦めている人も多いのではないでしょうか。
しかし、髪質というのはある程度変えることは可能です。使うシャンプー、頭皮マッサージ、スタイリングの工夫などで改善することができます。諦めずにチャレンジしてみましょう。
パーマやカラーなどの長期的なダメージで髪が傷んでいる
定期的にカラーやパーマに通っている、髪を傷めるきつい薬剤のパーマをあてている、常に同じ場所で髪を結んでいるなど、地肌と髪に負担をかけ続けていると、髪はだんだんと細くなり弱くなり抜けやすくなってしまいます。
この場合は、髪を傷めている原因となることをやめることで髪へのダメージは減らせます。
時間はかかりますが、リペア(補修)や頭皮マッサージを続けていくことで健康な髪に戻る可能性は高いです。
加齢によるホルモンバランスの崩れ・減少
髪は、ホルモンバランスの影響を受けやすいところでもあります。
妊娠~出産後は大量に髪の毛が抜けるという話は有名ですが、これもホルモンバランスの影響です。
加齢にともないホルモンのバランスが乱れることで、抜け毛が増えたり髪のコシがなくなり、根元が立ちにくくなるのです。
また女性ホルモンの低下に伴い、髪のハリやコシがなくなることも原因のひとつになります。
生活習慣の乱れ
髪もお肌と同様、栄養が行き届かないと痩せて元気がなくなり、抜け毛が増えたりします。
心身共に受けるストレスや食生活の乱れ、血行不良や睡眠不足など不健康な生活を送っていると、髪も元気がなくなっていきます。
不摂生をせず、健康的な生活を心がけましょう。
いつ頃から立ち上がらなくなる?
髪も、年齢と共に老化していきます。これは誰しもがそうで、抗いようのないことなのです。
女性の場合は特に、女性ホルモンの減少に伴い髪のハリやツヤも衰えていく傾向にあります。大体25歳前後をピークに、30歳以降は髪が痩せていきます。
女性ホルモンは、肌の弾力を保つコラーゲンを増やす働きをしていますが、女性ホルモンが低下するとコラーゲンも減少し、頭皮の潤いや髪のコシがなくなってしまうのです。
若い頃はブローで簡単にふんわりと持ちあがっていたトップがペタンとしてしまう、つむじが割れる、髪がうねる、傷む、ツルツルしていたのがパサつくようになってきたなど、髪の変化に気づき始めるのもこの頃です。
また、ヒアルロン酸も30代半ばから減少する傾向にあります。
ヒアルロン酸は水分を保持する力があるため、これが頭皮の乾燥を防いだり頭皮の厚みを保つ役割をしています。
このヒアルロン酸が減少することで頭皮が乾燥し、バリア機能が低下して敏感肌になったり炎症を起こしやすくなり、髪の元気がなくなっていくのです。
髪の根元立ち上げの改善方法
髪を立ち上げるためには、健康な髪を生えさせることが重要です。
そのためにはまず、土台となる地肌(頭皮)のケアが必要となってきます。
ヘッドスパを受けたり自宅でヘッドスパをしたりと、頭皮のマッサージをするようにしましょう。一回きりでは効果はありませんので、毎日コツコツと続けることが大切です。
頭部マッサージ
毎朝のメイク時の習慣にすると良い頭部マッサージ。
化粧水と乳液をつけた後に、こめかみと耳周りを指でおさえて円を描くようにくるくると動かします。
その後、指の腹4本を側頭部に当て、地肌を動かすようにくるくると回します。同様に生え際もくるくると回します。
毎日続けることで頭皮がやわらかくなり、血行も良くなって頭皮に新鮮な血液が行き届くようになります。
使用しているシャンプーの種類や成分を見直す
シャンプーには、石油系やアルコール系の界面活性剤の入ったものがあります。これらは洗浄力が強い分、肌への刺激も強く、頭皮のかゆみや乾燥、髪のタンパク質変性などを引き起こすことがあります。
そのため、「~硫酸」や「アルキル~」「スルホン酸~」という成分が、成分表示の上から2番目~5番目あたりにあるものは避けた方が良いでしょう。
痩せてしまった髪や頭皮を元気づけるためには、タンパク質を補ったりダメージを補修してくれるシャンプーやトリートメントを使用し、頭皮に栄養を与えることが大切です。
アミノ酸系の界面活性剤を使用したシャンプーも、髪に優しいのでおすすめです。
また現在はノンシリコンのシャンプーやオーガニック系のシャンプーなど、できるだけ髪に余分な成分を残さないためのシャンプーが多く出ています。
これらは髪のキューティクルを守る(ツルツルにする)コーティング剤であるシリコンを使っていないので、髪がしっとりして重い、ボリュームを出したいと思う人にはおすすめです。
バイオスパで根元は立ち上がる?
バイオスパとは、特殊な洗浄装置を使って行うヘッドスパの一種です。
真空含浸法という、装置と頭皮の間を真空状態にして加圧するやり方によって、毛根の最深部に溜まっている皮脂をしっかりと除去します。
その後、ミクロ状に噴射した育毛剤を毛根に浸透させ、効果的に発毛を促進するという仕組みです。育毛剤の効果を最大限に引き出します。
頭皮の血行も良くなり、髪にも栄養を与えることでハリとコシのある健康な毛髪を育てます。
そのため、抜け毛や薄毛が気になっている人、髪が痩せて根元が立ち上がらないという悩みを持った人にはおすすめの方法です。
バイオスパを続けた人の髪は太くなり、ハリも出て毛量も増え、元気に根元から立ち上がっています。
まとめ
トップのボリュームがなかったり髪がぺたんこだと、見た目の年齢もかなり老けて見えてしまいガックリしてしまいますね。
ですが、マッサージやシャンプーなどで頭皮や髪に栄養を与えることは可能ですし、バイオパスで徹底的に頭皮を洗浄してもらうことで元気な髪を発育毛することも効果が期待できます。
髪は元気に生き返ります。そのためには土台となる頭皮の血行を良くし、栄養を与えることが大切です。
今日からお家でできる頭皮マッサージを始めましょう。